大山倉吉火山灰層・・・・DKP層

火山灰について。大山地域の火山灰土は、クロボクと呼ばれています。黒い土で、乾燥させた後で土をたたくと、ポクポク音がするところから付いた呼び方だと聞きました。クロボクは、火山灰に植物の死がいが長い年月かけて蓄積されて出来たといわれています。田んぼの黒土を雨のかからない所に長期間置いて乾燥させると土がパラパラになり細かい粉になります。その上を歩くと、本当にポクポク音がします。
大山は何度も噴火を繰り返してきました。約4万5千年前の噴火で、日本の広い範囲に火山灰を降らせました。この時の火山灰を、大山倉吉火山灰、あるいは大山倉吉軽石(DKP)と呼んでいます。(火山噴出物で、直径2mm以下のものを火山灰、それより大きいものを軽石と呼びます。)Dは大山、Kは倉吉、Pは軽石(英語でpumice)です。
大山の地層について、去年の夏、大山地域活性化講座の中で、鳥取大学 岡田昭明先生から教わりました。
下の図で、DKPと赤色で書いてある範囲に火山灰が降っています。北陸から関東北部にかけて見られます。別の資料では、栃木県那須岳あたりで10cmとあります。

但し、大山町では見られません。倉吉から東に分布しているそうです。
北陸金沢辺りで、20cmくらいの火山灰があると言われています。知り合いの人から、福井県の博物館で、DKPと書いてあるのを見たことがあると聞きました。県外の博物館で、DKPを見かけることがあるかもしれません。
上の図で、青字で、ATとかいてあるのは、約2万5千年前に日本中に降り積もった火山灰層。九州鹿児島、姶良丹沢(あいらたんざわ)火山灰、AT層と言って、地層年代を確定する指標として使われるそうです。
AT層は大山でも見られます。地層の写真は、2009年8月9日の日記、「大山大神山温泉(2)(だいせんおおがみやまおんせん(2)) ・・・・・・大山参道シャッター通りの解消」に載っています。