一息坂峠の大山さん接待

 一息坂峠で赤飯、炊いたふき、たけのこ、みょうが、お茶の接待を受けました。
みょうがは珍しかったので聞きますと、昔は、「みょうがめでたいふき繁盛」といって食したとのこと。
大山町、一息坂峠は、琴浦町赤崎(旧赤崎町)、大山町羽田井(旧中山町)方面から、香取、川床を通って大山参りする途中に当たります。この道は五つの大山に参る道=大山道(だいせんみち)のひとつで、川床道にあたります。現在は展望駐車場と、香取開拓の記念碑ができています。
 大山さんは、大智明権現(だいちみょうごんげん)お地蔵さんのことです。そのお祭の日、5月24日にここ一息坂峠で、大山さんにお参りする人に、何代にも渡って接待が続けられています。そういうことを聞いていましたが、接待を受けるのは初めてでした。赤飯もしっかりと、ふきも、たけのこも、みょうがもいい味でした。
 江戸中期に大山信仰の厚い人であった武信氏が大山町束積(旧中山町)の小谷家に依頼してこの日にこの道を通る人に接待を続けてこられました。小谷さんの善意で、何代にも渡って、気の遠くなる時を経て今も続けられています。小谷さんは自分で14代目になるといわれていました。お元気で。

青い幟には
接待
施主 武信氏
世話人 束積村 直右衛門
と書いてありました。

小谷さんと娘さん